末期に急変しやすいガンは?

ガンが進行し、悪液質により筋肉が落ち、体重減少が進み衰弱して死を迎えることが普通です。

ガンの死は基本的に穏やかに訪れます。家族をガンで看取ったことがある人は、穏やかな最期であったという印象を持たれることが多いようです。

また、ガンは共通した経過をたどるため、残されている生存期間(余命)を予測をすることが出来ます。

しかし、末期癌患者の1〜2割ぐらいの方は予想以上に早くお亡くなりになるといわれています。

一般的な急変の定義は、今まで歩けていたような方が、何らかのイベントにより一日以内にお亡くなりなってしまうことをいいます。

しかし、癌末期てあっても、余命が一ヶ月以上ある状態で急変することは多くありません。

末期癌患者の急変のほとんどは、余命数週間未満と考えられていた方たちです。

ある程度衰弱していないと急変はしにくいようですが、大きな病気をかかえている訳ですから、家族はいつでも「急変するかも」という心構えをしておいたほうがいいでしょう。

場合によっては、急変した原因が全く分からないということも少なくないようです。

 

この記事では、どのようなガンが急変しやすいかはどのような原因で急変するかを理解していただくと分かりやすいと思います。

 

どのような原因や癌で急変するか

急変の原因は、出血、肺炎、痰詰まり、消化管穿孔、脳出血や脳梗塞が多いと言われています。






出血:外に噴出する出血、下血、吐血、喀血など

1番多いのは出血です。腫瘍が太い動脈を食いつぶしたときに、急に出血して止血できないことがあります。

小さい血管なら大きな問題にはなりませんが、時に大きな血管を破ってしまい致命傷になってしまいます。

肺癌であれば、喀血(肺から出る出血)として症状が現れます。痛みはほとんどありませんが、血液で気管が詰まってしまうため、窒息してしまうでしょう。

胃がん食道がんであれば、吐血(消化管から出る出血)として症状が現れます。大腸癌であれば大量の下血です。多くの人は痛みはあまりありません。大量の血液が出た後は、眠くなり、意識を失い、死を迎えます。失血の場合は、意識がゆっくりと失われるため痛みは苦痛をほとんど訴えません。

首のガンは首の大きな血管を損傷して、大量出血して死ぬことがあります。首の動脈はとても太いので大量の血液を噴き出してしまいます。見た目は派手ですが、やはり、失血のため苦痛表情はありません。

子宮の癌も膣から大量出血することがあります。

 

脳内出血による急変

脳腫瘍脳転移が脳内で出血すれば、血液により脳が圧迫され、麻痺が生じたり、意識障害が生じます。意識障害が生じれば、食事ができなくなり、生きてゆくことが出来なくなります。

脳転移を生じやすい、肺癌、乳癌は急変しやすい癌と言えます。

 

肝腫瘍の破裂による急変

肝臓のがんが破裂して、お腹の中に大出血を生じることがあります。

 

大量出血は予測がつきにくいようです。例えば、首に大きな腫瘍があっても出血しないのに、小さめの腫瘍でも血管に食い込んでいると出血するので、予測がつきにくいようです。

消化管の出血に関しても、末期になってからどれだけガンが大きくなっているかということを胃カメラや大腸カメラで確認することはほとんどありません。

 

次に多いのは肺炎と痰詰まりです。

悪液質の影響により、呼吸の筋肉が失われてゆくため、痰を吐き出すことが難しくなります。

また飲み込みの機能が不十分になり、食べ物が肺の方へ入ってしまい、炎症の原因となり肺炎となります。誤嚥性肺炎という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

誤嚥性肺炎を生じると、炎症を生じた肺は酸素を取り込む機能が低下するため、酸素の取り込みが不十分になります。

ただでさえ、呼吸筋が減り、息を吸う能力が減っているのに、肺炎で肺自体が痛めつけられると、生きてゆくために必要な酸素が血液内に取り込むことができず、死を迎えることになります。

咳き込む力が不十分になるため、食べ物が気管にはいっても吐き出すことが出来ず、肺炎の原因となっています。

咳き込む力が不十分ということは、食べ物や痰が気管に溜まっても排出することができなくなり、窒息することもあります。

筋力減少が痰詰まりや肺炎の原因ですので、ある程度悪液質が進行した状態であればどんな癌でも急変する可能性はあるということです。






消化管に穴があく

横隔膜より下で発生するガン(大腸癌、子宮のがん、卵巣癌など)は腸の動きが悪くなります。酷い時は腸が詰まるイレウスという状態になります。

腸はウンチを肛門へ移動させようと頑張るのですが、詰まっていると、腸の圧が高まりすぎて、破裂すると大腸穿孔になります。

大腸で先行すると、ウンチが腸の外にでてしまい、強い炎症を引き起こします。合わせて強い痛みを生じます。

最終的には敗血症になってお亡くなりになるでしょう。

 

消化管穿孔による急変はそれほど多くありません。

 

急変しやすいガンの種類は?

頭頸部のガンや前立腺がん、子宮癌、乳癌、胃がん、肺癌は急変しやすいというデータがあります。参照:淀川キリスト教病院、緩和ケアマニュアル/最新医学社

急変を予測することは難しいですが、出血の可能性がありそうな癌は常に急変する可能性があることを、心に留めておいて欲しいのです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

急変に関する記事だけでなく、ガンの終末期に関わる症状については、下にある「もっと読んで心を軽くする」という関連記事欄がございます。カテゴリーも参考にしてください。

 

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