末期の吐き気、気持ち悪さの原因

ガンの末期は様々な原因で気持ち悪さ・吐き気(悪心、嘔吐)を感じます。

消化器のガン(胃癌、大腸癌など)は消化管の動きが悪くなり、食べ物を食べなくても吐き気を感じるようになります。

何も食べなくても、一定量の唾液(ツバ)や胃酸などの消化液が分泌されており、消化液が停滞し、吐き気を感じます。

車酔いになりやすい方は分かると思いますが、楽しいドライブでも車酔いになると、顔面蒼白、冷や汗だらだらになり、楽しい気分は台無しになりますよね。想像出来ると思いますが、気持ち悪さ・吐き気というのは生活の質を低下させます。

吐き気は大変辛い症状です。余命が数ヶ月以上ある場合は薬剤などの治療効果も出やすいのですが、余命一ヶ月を切った方の吐き気は程度も強くなり、治療効果が少なくなっていきます。

いったいどれぐらいのがん患者の人が吐き気を感じているかと申しますと、がん患者の70%ぐらいが、吐き気を感じると報告されています。弱い嘔気や抗がん剤の治療やオピオイド開始に伴う吐き気も入れたら、がん患者のほとんどは一度は吐き気を感じていると思います。

吐き気の生理的な意味

体の中に異常な物質が入ってきたとき、吐き出すという生理反応と考えられています。細菌や胃腸炎なども早く体から毒を出すために、嘔吐、下痢が生じているようです。

頭を揺らされると気持ち悪く感じ、吐いたりするのは必要以上に頭部が揺らされないようにする防御反応なのでしょうか?なぜ、車に乗って、吐き気が出るのかは実は良く分かりません。

生理中の吐き気はホルモンバラスの崩れが原因だと言われています。

 

末期がん患者の吐き気の原因

胃腸の動きが悪くなると吐き気を感じます。胃がんや大腸がんで腸管同士が癒着(ゆちゃく)すると動きが悪くなり、「胃がムカムカ」したり、「もどしたい」気持ちになります。

癌によって腸管が細くなると、流れが悪くなり、吐き気を感じます。腸管が詰まった時も吐き気を感じます。

腹水が溜まるようになると、胃や腸が膨らまなくなります。腹水が溜まっていると、ちょっと食べただけで、お腹がいっぱいになった感じ(満腹感)を感じてしまいます。また胃から小腸への食べ物の移動が遅くなり、気持ち悪さを感じます。

肝臓の転移や肝臓がんにより、肝臓が大きくなると腹水同様に胃を圧迫するため気持ち悪さを感じるようです。肝臓の機能が低下すると気持ち悪さを感じてしまいます。

便秘によっても腸の動きが悪くなるので、吐き気を感じることがあります。モルヒネのようなオピオイドを開始すると便秘になり吐き気を催すこともあります。

脳転移脳腫瘍で脳の内圧が上がると、吐き気を催します。脳腫瘍の場合は吐き気よりも吐く方が先かもしれません。

モルヒネのようなオピオイドは投与開始してしばらくは気持ち悪さを感じる方がいます。一週間程度で気持ち悪さは軽減してしまいます。

骨転移で血中のカルシウム濃度が高くなったり、腎不全や肝不全で不要物が溜まると吐き気を催します。

ざっくり上げただけでもこれだけたくさんの原因があります。原因が分かる場合もあれば分からないこともあります。

 

吐き気の治療と余命

吐き気は余命が数ヶ月ある場合は治療可能な場合が多く、一ヶ月を切るとなかなか治療効果がでません。

逆を申し上げますと、お薬による治療が困難な吐き気、非常に強い吐き気は余命が1ヶ月を切っているサインでもあります。

胃がんで胃が完全に詰まってしまうと、唾液を飲み込んだだけで気持ち悪くなります。水を飲むとすぐに吐いてしまいます。鼻からチューブを入れて、胃の中の物を出す治療がありますが、余命は数週間の場合が多いようです。

 

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下に吐き気の治療法などの関連記事欄がございます。もくじカテゴリーも参考にしてください。

 

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