まだ頭がしっかりしているけど食べれないときの余命について

頭がしっかりしているのに食べれない

食べれなくなってからの余命の推測に関しては他の記事にも書かせていただいていますが、状態によっては判断に迷う時があります。判断に迷うケースの余命の推測の解説をしていきます。

多くの場合、全く食べれなくなれば、余命は数週間の場合がほとんどです。リンク→簡単な余命予測

通常、食べられなくなってくると、頭の症状も少なからず出てきます。食事ができなくなってくる頃には、集中力や注意力がなくなり、テレビを見たり、スマホを触る時間が減ってきます。

しかし、例外もあります。食事は出来ないけど頭がしっかりしているというような場合です。多くの場合は口から肛門までの消化管のどこかでガンによる閉塞、詰まりが起きることが原因です。悪液質による食欲低下でない場合、食事ができなくなったからといって数週間でお亡くなりになるという予測は当てはまりません。

逆に、普通に炊いたご飯もしっかり食べるのに、せん妄が出ているというケースもあります。これはあまりないパターンです。なぜなら、意識障害が出るぐらい病状の場合、悪液質が極度に進行している場合が多いからです。

悪液質が進行しているということは痩せが進んでいるはずです。

食べれないという症状だけで残された時間は把握できません。

 

大まかな余命の推測

食事が減ってきたら、余命は一ヶ月ぐらい、全く食べれなくなったら余命は数週間ぐらい、筋力が低下し自分でトイレに行くことができなくなったら余命は数週間ぐらい

急に頼りなくなったり新聞が読めなくなったら余命は3週間程度、わけのわからない発言が多くなったら余命は2週間程度、本来見えないものが見えるようになったら余命は1週間程度でしょう寝てばかりいるようになったり、声をかけないと目を開けなくなったら余命は数日でしょう

 

体の痩せ具合に注目する

最後の一か月の余命予測をするときに、体が痩せているかどうかが重要な指標となります。痩せが進んでいないのに、一か月以内にお亡くなりになることは考え難いからです。

筋力が低下し、日常生活の動作に支障が現れ、その後に食事ができなくなるという経過の場合は上の予測が成立します。

食道がん、胃がん、喉頭癌(のどのがん)では、頭や体がしっかりしているのに、食べれなくなる場合があります。ガンが大きくなり、食べ物を通さなくなった場合です。食べ物が通る経路がで通行止めになるため食べれなくなります。

物理的に食べれなくなってきたという時に、痩せが進んでいないのであれば、余命が一か月を切っているということは考えにくいのです。

痩せが進んだ状態で食欲低下があるか、という点に注目すべきです。

 

頭が相当しっかりしていても、活動範囲が急激に減り、食欲がなくなって食べることが出来ない場合、余命は数週間と考えるべきだと思っています。食欲がある場合は数週間以上余命が残されていると推測していいでしょう。

余命の推測に関して、正確な医学的な根拠を示すことは出来ません。しかし、やせの進行により食欲がなくなってしまったのなら、癌が相当進行しているサインです。

頭が本当にしっかりしているかの推測は難しい

入院してしまった患者さんの中に、「食事が出来るようになったら、自宅に帰りたい」という考え持っている方がいます。「〜したいという」しっかりとした意見を述べられるので、まだまだ長生きしてくれるような印象を受けるかもしれません。

病状は日によって波もありますし、時間によっても波があります。朝はぼんやりしていたのに、昼になったらしっかりしている人は多いのではないでしょうか。食事も朝は食べたけれど、昼は寝ていて全然食べないというケースもありえます。

後からになって、あの頃から食べなくなったとか、頼りなくなってきたと反省するのは仕方ありません。医師や看護師のような専門家であっても余命の推測は難しいのです。

私の意見ですが、余命を短く見積もる過少評価は仕方ないと考えています。余命を長く見積もるよりは、短く見積もる方が後悔が少ないからです。まだ時間があると思っていたのにと後悔するより、思っていたより頑張って長生きしてくれたと思う方が心残りが少ないからです。

正確な残された時間は誰にも分かりません。しかしある程度の推測は可能です。

頭がしっかりしてるように感じる時でも、周囲に興味があるか(テレビや雑誌に興味があるかなど)や自分の足でトイレに行くことが出来るか、尿は出ているか、チアノーゼはないかなど複数の判断材料を使い、後悔の少ない余命を推測してください。

まとめ

食欲がなくなり食べることが出来ない方は頭がしっかりしていそうでも余命はそれほど長くないと判断し、出来ることを今のうちにやっておいた方がいい。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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終末期、緩和ケア、死生観の研究をしてます。終末期を穏やかに過ごすためには医療サイドと家族サイドの見解の一致が不可欠です。死への知識を深め、家族の力をアップさせることが終末期の苦痛を減らす大きな要素だと信じております。