末期ガンの痛みを理解し、上手に痛みを医者に伝える




ガンの痛みはモルヒネ、オキシコドン、フェンタニルなどのオピオイドを使用すること日常生活に支障がないレベルまで取り除くことができます。

夜眠れなかった方が眠れるようになります。

痛くて何もする気がなかった人が、本を読み、笑って話をすることができるようになります。

痛みで食欲がなくなっていたが、痛みがなくなり食欲がでてくることもあります。

モルヒネを開始すると、安静時の痛みはほとんど解消できる場合が多いようです。

 

ガンの痛みを完全に取り去ってしまうことは難しい

モルヒネを飲んだからといって、完全に痛みがなくなるということではありせん。

体を動かすと痛みが強くなることはあります。一日数回は突然痛くなったりすることもあるでしょう。

ただし、生活できないような痛みに関してはコントロールできるようです。

適切な量のモルヒネなどのオピオイドなどの痛み止めを内服すれば、痛みの大部分は消え去ります。

完全に痛みがとれるということは難しいかもしれないけれど、夜眠れるようになり、動かずにいるときは痛くない状態までは痛みを取り除くことが出来るのです。

 

日常生活に問題ないレベルまで痛みを取り除いてもらっていることがほとんどです。

時に神経ブロックなどの方法で痛みをとる場合もあるようです。ガンの種類や疼痛の場所によっては神経ブロックが適切な場合があるようですのでお医者さんと相談してみてください。

 

現在の緩和医療の優れている点は痛みを適切な方法でコントロールできるという点にあると思います。我々一般市民がそのことを周知しておかなくてはなりません。

まだご飯が食べられるのに痛くて夜眠れないという方がこの記事を読んでいるとしたら、痛みのコントロールが適切ではないかもしれません。そのようなときは、ガン疼痛管理の専門の先生に診察してもらわないといけません。




治療が難しい痛みもあります

多くはありませんが、疼痛コントロールが不十分になり、穏やかな最期を迎えることができない残念な場合もあります。

代表的な例は、腸に穴が開いたり、腸の外で出血した場合です。このときは空気や血液の刺激により、強い腹の痛みが生じてしまいます。

 

腸に穴が開いた場合、手術をすれば原因を治療できるのですが、体力のないガン患者のお腹を開けて手術すると、麻酔をかけただけで死んでしまうため手術はできません。

痛みを取るためにモルヒネなどのオピオイドを使いますがモルヒネは強い痛み止めの薬であると同時に、急に大量に使うと眠くなるという副作用を持っています。

 

強いお腹の痛みにたいし多量のオピオイドを使えば意識状態は必ず悪くなります。

急激なイベントが生じると、痛みのコントロールはとても難しいようです。

頭をハッキリさせたまま急激な強い痛みを止めることは難しいということも我々一般市民が周知しておいたほうがよさそうです。

痛みを軽減するために、 意識が遠のくぐらいの 大量のモルヒネを必要とすることがあるってことを。

 

骨転移の痛み

 

骨転移の痛みは、動かすときだけ激痛が生じるため完全に痛みをとることは難しいようです。

じっとしているときは痛くないが、ちょっとでも動くと強い痛みが生じるような場合です。

そのような場合は動かないとき痛くないことを目標にして鎮痛剤が投与されてるはずです。

動くときの痛みを目標にしてモルヒネを投与すると、じっとしているときにモルヒネの副作用が出て眠くて仕方がない状態になってしまうからです。

 

ガンに侵され、やせ細り弱弱しくなった患者が強い痛み我慢している姿をみることは大変辛いことでしょう。

強く痛みを訴えていた患者も臨終が近くなると体が動かなくなり、意識がもうろうとし、痛みを訴えなくなってきます。

痛みは患者によって異なり、痛み方、痛む場所、痛む程度など全く同じ痛み方というものはなく、痛みは十人十色のため難しい場合もあるということを我々が知っておいたほうがいいと思います。

 

ガンの痛みはほとんどコントロールできるけど完璧にコントロールできるわけではありません。しかし生活の質はかなり上がるようですね。

 

医者や看護師にあなたの痛みを伝える

あなたの痛みを取り除いてもらうための適切な痛みの伝え方があります。

  • 痛みの程度
  • 痛みの場所
  • 痛みが強くなる時間、痛みが良くなる時間
  • 痛み方(ズキズキとかヒリヒリとか)
  • 眠れるのか
  • 動くと痛いのか

 

このようなことに注意して痛みを伝えると、お医者さんは適切なお薬を処方してくれると思います。

ガンの痛みを上手に伝える必要はありますがガンの痛みを我慢する必要はありません。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ガンの痛みに関する記事は下にある「もっと読んで心を軽くする」という関連記事欄がございますので参考にしてください。




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