末期の腹水、胸水、浮腫

悪液質が引き起こす症状に胸水・腹水・浮腫があります

腹水が溜まるのは、水分バランスが崩壊してきているサインといえます。いろいろなところに異常に水が溜まるのガンが進行し、悪液質が進行しているサインの1つです。

悪液質が進行し、余命数ヶ月になると、お腹や胸に水が溜まりやすくなります。腹水、胸水、浮腫の総論と原因、対応策(対処療法)について3つの記事で説明していきます。

予め腹水や胸水のことをしっかり理解しておくと、自分の病状に合った正しい選択ができるようになります。

水のバランスが崩れているのはガンが進行したサイン

悪液質が進行し、余命が数ヶ月ぐらいになると水分のバランスが崩れ、コントロール不能になり、通常ではたまることのないところに水が溜まってきます。

横隔膜より上で発生したガンは胸水が溜まりやすく、横隔膜より下で発生したガンは、腹水が溜まりやすくなります。

大腸がんなど骨盤内に発生したガンは足のリンパの流れが悪くなるので脚に浮腫が起こりやすくなります。

 

健康なら水がたまらないようなところに水がたまる状況はきわめて異常だと思いませんか?

腹水という症状は人間の恒常性が破綻しつつあるサインなのです。

腹水がたまる原因は、がんの進行にともなう悪液質腫瘍が大きくなることによる正常組織の圧迫と癌性腹膜炎です。

ガンが進行すると悪液質がすすみます。悪液質についてはコチラを参考にしてください。リンクしています。

悪液質がすすむと、身体中のタンパク質が分解されます。筋肉だけでなく、血液内のアルブミンも減ってしまいます。アルブミンは血管内に水分を保持するための浸透圧を維持する役割があります。

アルブミンが少なくなると、水分が血管から血管の外に漏れてしまいます。その結果、腹水がたまってしまうのです。

また、癌性腹膜炎のため、腹腔内に炎症性のタンパク質が増えるため、お腹の浸透圧が上がり、腹腔内に水がたまってしまいます。

 

胸水、腹水、浮腫の症状

胸水が多くなれば、肺が膨らむスペースが減り、息が苦しくなります。

腹水が溜まれば、腹が張る感じが強くなり少しの飲水でお腹が苦しくなり、少量の食事しか取れなくなるでしょう。腹水が胃や腸を圧迫するため食欲が落ち、ちょっと食べただけで満腹になります。

手足浮腫が強くなると手や脚が重く感じ、動くたびに重苦しく感じるでしょう。脚の浮腫が強すぎると脚の皮膚が張って痛い感じがするようになります。

水がたまると様々な症状が現れてしまいます。

 

胸水、浮腫など水の偏在による症状はガンが進行し、悪液質が進行した結果や癌性腹膜炎が原因であり、病気がかなり進行した状態です。

腹水や胸水は抗がん剤が効かない限り、良くなりません。

腹水や胸水もガンの痛みと同じように症状を抑えてもらいながら、付合っていくことになる症状です。悪液質が進行した結果である腹水、胸水、浮腫が治ることはありません。

次のページでは腹水、胸水、浮腫が溜まる場所について解説します。

次のページ:腹水、胸水、浮腫はどこに水が溜まるのか?

 

腹水、胸水、浮腫に関する記事については、下にある「もっと読んで心を軽くする」という関連記事欄がございますので参考にしてください。

 

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もっと読んで心を軽くする

 

参考文献
荒金秀樹 2014 悪液質とサルコペニア リハビリテーション栄養アプローチ
特定の病態に対する治療 – 日本緩和医療学会
Sadeghi, Babak, et al. “Peritoneal carcinomatosis from non‐gynecologic malignancies.” Cancer 88.2 (2000): 358-363.

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