肺がんの末期症状の特徴

肺がん

ガンの終末期は共通した症状が多いですが、ガンの発生場所によって特有な症状があります。
ここでは肺がん特有の終末期症状について書かせていただきました。

肺ガンであっても、脳転移や脊椎転移による半身不随などの症状がなければ、痛み止めや酸素を使い、自分のことはできる生活が送れます。

 

肺がんの特徴

 

  1. 肺ガンにもいろいろな組織タイプがありますが一概に進行が速いという性質があり、発症してから死ぬまでの期間が短めのガンという特徴があります。
  2. 肺は呼吸のかなめですので、息苦しさ、咳、血痰などの呼吸器症状が出やすい特徴があります。
  3. また、肺は胸郭という肋骨、横隔膜に囲まれた部分にあります。肺がんが大きくなると胸郭内の臓器(肺、動脈、静脈、気管、神経など)を圧迫した症状が出ます。
  4. 脳、骨、反対側の肺、リンパ節に転移しやすい
  5. 病気の進行に合わせ食欲は低下するが、消化管のトラブルは少ない






1.進行が早いのでガンによる炎症が強く、体重減少(悪液質)が進みやすい

どんな癌であってもガンによる炎症により体重減少が進みます。肺がんの種類によっても違いますが、炎症が強いため体重減少は早めです。

 

化学療法の効果がなくなり、ガンが大きくなると、あっという間に痩せてしまいます。短期間のうちに筋肉は衰え て、脂肪が減り、顔は痩せこけ、体は骨と皮だけのような状態になります。

呼吸するための筋肉が衰え、息を十分吸うことができなくなり、咳こむ力も弱くなります。むせる力が弱くなれば、、痰が出せなくなります。

ある程度の筋力があるときは強い咳をして痰を出すことができますが、悪液質が進行すると弱弱しい咳しか出なくなります。

2.呼吸器症状

息苦しさ

肺がんが大きくなれば、正常な肺の部分を占拠しますので、正常な肺組織を減らします。また、肺がんは周囲の正常な肺組織まで炎症を波及させ、ガンの周囲が大きな肺炎のような状態となり、正常な肺の機能を低下させます。

ガンが小さい初期のころは炎症も小さく、肺にある程度の予備能力があるので息苦しさを感じませんが、肺がんが進行するほど呼吸が苦しいという症状は出やすくなり、症状も重たくなります。肺がんの末期になると、多くの方がは息苦しさを感じるようになります。他のガンよりも息苦しさが強くなりがちです。

酸欠状態が長く続くと内蔵の機能が破綻し、死に向かってゆくことになります。

気道が狭くなっても息苦しさを感じます。

 

大腸ガンや腎ガンによる肺への転移はCT画像上でかなりの正常範囲を奪われているように見えても炎症を起こす程度が弱いので、肺の機能を損なうことが少なく、あまり苦しがらないこともあります。大腸ガンなどは肺に沢山転移があっても不思議なぐらい苦しくないようです。

 

息苦しさはモルヒネ、酸素である程度コントロールできるようですが、完璧に症状が取れるということはなさそうです。軽く動いたときに生じる息苦しさと付き合いながら生活している方がほとんどではないでしょうか。

 

咳と血痰・喀血

肺がんから気管に出血すれば血痰が出るようになります。血痰は肺がん患者の多くでみられます。血液は気管を激しく刺激して強い咳を生じさせます。

気管への出血が続く限り咳が止まりません。長く続く咳は体力を消耗し、痩せの原因の一つになります。

末期の肺がんで大量喀血(気管からの出血)により窒息し、急変てしまう場合もありますが、少ないようです。むしろちょろちょろと続く気管へのわずかな出血に悩まされることが多いようです。

辛い咳に対してもモルヒネを使うようですが、完璧に咳が止まって楽に過ごせたという方もいますが、モルヒネで咳を減らし、少しでも穏やかに過ごせるようにしているという方のほうが多いようです。気道の血液の刺激による強い咳はコントロールが難しいみたい。

 

ガン自体が気道を刺激すると咳が何時間も続くようになり体力を消耗し、疲労感により精神的な苦痛が強くなる傾向があります。

特に夜間に咳が続くような場合は、不眠の原因になります。いつまで続くかわからない咳によって、不安が強くなります。さらに血痰が多く出るようになるとさらに不安は増強していきます。

人間は自分の血を見ると恐怖感を覚えるという感覚が生まれ持っているので血痰は不安を増悪させてしまいます。夜間に咳とともに突然出てくる血痰は不安を増強することは容易に想像できますよね。

血の混ざった痰は命にかかわる量でなくても、血を吐いて死ぬのではないかという恐怖に襲われるようです。

 

突然死の可能性急激に大量の血液が気道内に出血(喀血)すると、空気が肺に入らなくなり窒息してしまうことがあります。

大量の喀血で死を迎えるケースはあまり多くはありませんが、肺ガン患者は何時なんどき血を吐いて死ぬかもしれないという恐怖感が付きまとっています。血痰はそれを強く裏付けてしまうのです。

誰かがそばにいてくれないと不安で不安で夜も眠れないような状態になることもマレではありません。

 

 

まだ元気にすたすたと歩けるような比較的元気な肺ガ ン患者が、血を吐いたことが原因で窒息しお亡くなりになった方もいるようですがレアなケースです。

知っておいてほしいことは、テレビを見ることが出来るような体の状態で、突然死ぬような死に方はレアケースであり、むしろ咳も絶え絶えのような衰弱した方が、少量の痰 や血液を吐き出すことができなくなってお亡くなりになるほうが断然多いということです。

 

肺ガンをはじめ多くのガンは全身の筋力が極度に減少し、咳で痰を出すことが出来なくなり、ゆっくりゆっくり意識が遠のき痰詰まりという状態で最期を迎えます。痰を吐き出せなくなり、細い気管支がだんだん詰まってゆき、ゆるやかに窒息するわけです。

 

多くの肺がんの患者は悪液質が進行し、筋力が低下し、効率的に痰を吐き出すことができなかったり、呼吸量がだんだん減り、十分な空気を吸うことが出来なくなり、死を迎えるのです。

 






3.胸郭内の臓器(肺、リンパ管、静脈、気管、神経など)を圧迫した症状

背骨と肋骨と横隔膜に囲まれている部分を胸郭と言います。胸郭内には肺以外にも心臓や大きな血管、神経などがあります。肺がんが進行するとこれらの臓器を圧迫してたりして症状が出ることがあります。

痛み

癌は周囲の組織を食いつぶしながら大きくなります。肺自体には痛みを感じる受容体がありません。肺の表面にも痛みを感じる受容体はないので、ガンの初期は痛みを感じにくい。

しかし、肺の周囲にはたくさんの神経があります。肋骨には肋間神経、椎体の周囲には交感神経、肺の上のほうには腕へ続く神経などがあります。ガンが肋骨に及んだり、椎体におよび、神経を食いつぶしてゆくと痛みが生じます。

胸郭内には痛みを感じる受容体がたくさんあり、これを刺激して強い痛みが生じることになります。

痛む場所は胸、背中、首が多いようです。

 

肺がんを患うと多くの方は痛みを生じることになります。

おおむね、モルヒネなどのオピオイドで痛みは取れるようです。しかし、24時間、完全に痛みを取ることは難しいかもしれませんが、多くの方は自分のペースで生活できる程度の痛みコントロールできるようです。

たくさんの神経が走っており、神経への刺激が強すぎると痛みのコントロールに難渋し、辛い終末期を過ごす方もいるようです。

 

癌性リンパ管症

癌が胸郭内リンパ管の出口を塞ぐとリンパ液が肺の組織に溜ると、血液に酸素が取り込みにくくなり、めちゃくちゃつよい息苦しさを生じることがあります。息苦しさ悪魔級の癌性リンパ管症って??

 

上大静脈症候群

心臓へ流入する大きな血管には上大静脈と下大静脈があります。上大静脈は頭や腕からの血液が帰ってくる血管です。肺がんが大きくなったり、リンパ節に転移した肺がんが大きくなったりして上大静脈を圧迫することがあります。

上大静脈が圧迫され、血流が滞ると腕や顔が腫れてきます。初めは手がむくんだり、まぶたが腫れたような感じがします。

治療方法は化学療法か放射線療法、ステロイドなどがあります。

 





4.転移

肺がんは骨転移や脳転移が多いといわれています。

骨に転移すると痛みが強い

骨への転移は動くたびに強く痛みが出ることが特徴であり、モルヒネで痛みをコントロールすることが難しい場合もあります。

 

脳転移

また肺ガンは脳へ転移しやすいといわれています。

 

他のガンの場合、血液は脳に行く前に肺を経由するので癌細胞が肺でトラップされ肺転移が多いようです。

しかし、肺の場合、肺から脳まで直接血液が行くので脳転移が多いと考えられています。

 

つまり、大腸ガンなどが血液に乗って転移する場合は、肺の細い血管を通る際にガン細胞が捕獲(トラップ)されやすい。

しかし、肺ガンのガン細胞が細い血管を通らずに直接脳の細い血管へ行くものだから脳への転移がしやすいらしいです。

 

脳へ転移し、肺ガンが大きくなると、脳組織を圧迫するようになります。

脳転移によってどのような症状が出るかはどこに転移するかによって異なってきます。

 

手を動かすことが難しくなったり、言葉がでにくくなり話を するのが難しくなったり、片方の目が見えなくなったりします。

転移の場所によっては人格が変わることもあります。穏やかだった人が怒りっぽくなったりします。逆は少ないようです。起こりっぽい人が穏やかな人格になるというパターンはあまり聞きません。

ケイレンを起こすこともあります。

脳へ転移したガンが大きくなりすぎ ると、頭が痛くなったり、脳全体の機能が低下し、意識が薄れてきたり、目を開けることができなくなってきます。

肺がんの症状のまとめ

急な出血のため気道に血が溜まり死を迎えるようなことなければ、他のガン患者と同様、悪液質による筋力低下が進み、ご飯が食べれなくなり、しっかり目を覚 ましておくだけの酸素量を取り込むことができなくなり、だんだん眠っている時間が長くなり、ゆっくりと穏やかに死を迎えてゆくでしょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

 

肺癌の末期症状に関する記事だけでなく、他のガンの終末期に関わる症状については、下にある「もっと読んで心を軽くする」という関連記事欄がございますので参考にしてください。

 

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