終末期の悪液質を乗り切る準備




将来がん悪液質がコントロールできるようになれば、天命を全う出来るという日が来るかもしれません。しかし、今現在、ガンが進行する限り、悪液質を止められません。

様々な予防方法はこのサイトでも紹介してあります。

瘦せが進行してしまってからでは、予防効果を期待できません。EPA,HMBを飲むことすら辛く感じるでしょう。

悪液質になった方たちを見ていると、もう少しマンパワーの準備をしておけば家でもう少し過ごせたのにとか、もっと早く介護の準備をしたら、もう少し自分の家で過ごすことができたと後悔している家族が多くいます。もう少し悪液質について学習し、余命予測をしておけば、本人と大切な時間を長く過ごせたと悔やんでいる人は多いのではないでしょうか。

悪液質の対策は心の準備と人の準備

ここで書いてある悪液質対策は悪液質を抑える予防法ではありません。悪液質がどのように進み、生活にどのような支障が現れるかを想定し、穏やかに最期の1〜2ヶ月過ごすための準備が、悪液質対策です。

悪液質対策を調べても「抗炎症作用」の薬剤や栄養管理しか出てきません。

悪液質が進行すると、食べれなくなり、腹水がたまり、足がむくみ、動けなくなり、だるくなるなどが想定できます。想定できれば、ある程度心の準備や物質的な準備ができますよね。

 

たとえば、ガンが進行してきたのに、2階の寝室で寝ているようでは準備不足です。いつかは階段が上れなくなりますので、動けるうちに1階に寝室を移動させておきましょう。

トイレが寝室やリビングから遠いと、失敗が増えます。簡易トイレを用意したり、手すりを準備しておけば、自分の力でトイレに行ける期間が伸びます。

布団で寝ているなら、適切な時期に介護用のベッドを準備した方がいいでしょう。介護用のベッドを使えば、起き上がりは電動ですし、介護者がおむつを替えたり、体位を変える作業が楽になります。

ガンで全く動けない時期は一ヶ月ぐらいでしょう。動けなくなったときにマンパワーがないのでは、自宅で最期を迎えられません。もし、自宅で最期を迎えさせてあげたいと思っているなら、注意力がなくなってきた頃、食べられなくなってから数週間でお別れになります。食べられなくなった頃から、他人の力がないと生活できなくなります。介護休暇をとるタイミングも、余命予測を参考にして、よく考えておかなくてはなりません。

これらは例に過ぎません。悪液質に対する準備はもっとたくさんあります。まずしておいた方が良いことを解説しますね。




まずしておきたい悪液質への準備

いつまで自宅で過ごすか決めておけば、終末期の生活は無理が減ります。家族ごとにマンパワーは違います。どれぐらいまでなら自宅で過ごしても家族が世話や介護をしてくれるのか相談しておきましょう。

例えば、自分でトイレに行けなくなったら緩和ケア病棟や病院に行くとか、ほとんど寝たきりになったら緩和ケア病棟に入るとかをおおよそ決めておくといいでしょう。

始めから、相談して決めておけば本人が見捨てられたような気持ちになりにくい。

 

最期まで自宅で過ごしたい、過ごさせて上げたいと考えているなら、相当準備が必要です。社会的資源(介護制度や医療制度)を上手に使えば、大変ですが、自宅で最期まで過ごせます。

準備をせず、だんだん動けなくなってから,準備をしても遅過ぎます。自宅で最期を迎えるには元気なうちから、いい在宅の先生を探しておきましょう。いい在宅のお医者さんを見つければ、いろいろ指導してくれます。普段の近所のかかりつけの医者では良い知恵はもっていませんので、是非専門の在宅医師を探してください。

 

どれぐらいになったら病院へ行くかを決めておくのは難しいかもしれません。

よくあるパターンは家族が介護に疲弊し、くたくたになって病院へつれてゆき、そのまま病院でお亡くなりになるパターンです。本人は見捨てられたような感じになり、家族はクタクタで、自宅につれて帰るなんてとんでもない!って思っている話を耳にします。

家族も本人もある程度余裕がある時期に、社会的資源である病院や緩和ケア病棟に入院できれば、家族に余裕があり、時々家に帰れますよね。

 

家で最後を迎えたい方、迎えさせて上げたいと思っている家族は末期がん患者の家族のための「看取りの教科書」は良書です。手に取ってみてはいかがでしょうか。

ガン末期には必ず悪液質で、動けなくなります。予測し,準備しておけば、かけがえのない時間を過ごせるようになります。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

悪液質に関しては、関連記事を参考にしてください。