民間療法はガンに効果があるのか?




末期のガンに対する民間療法の治療費用効果はきわめて低いです。しかし、がん患者の多くが民間療法に興味があり、また半数以上の方が何らかの民間療法を行っているそうです。

日常生活に馴染みがある医療は西洋医学をベースにしています。病院で行われている医療以外を総じて民間療法、補完代替療法と呼びます。

西洋医学とは古くさい言い方ですが、科学的な根拠が誰でも理解できる医療です。

西洋医学に対し、ヨガ、健康食品(サプリメント)、鍼灸、マインドフルネス、ホメオパシーなどは民間療法と言われています。民間療法の正式名称は補完代替療法と呼びます。

多くの民間療法が存在しており、経験談が前面に押し出されており、科学的根拠が示されていないものが多いようです。

現代医学で治療が困難となり、現実を受け入れられず民間療法にスガる方がいます。効果がほとんどないにも関わらず入れ籠んでしまうのは仕方ないことかもしれません。

民間療法に科学的根拠はいらないのかもしれません。多くの人は民間療法がすごく良好な転機をもたらしてくれるとは考えていないと思います。「キセキを信じて」「あわよくば効いたらいいな」程度で試している方がほとんどでしょう。ゆえに科学的根拠がなくても誰かが効いたという話だけで十分なのです。

不思議な治療法、ミステリアスな治療法というのは興味深く感じやすく、盲目に信じやすいという傾向があります。科学的に証明されていない治療のほうが、ガンに侵されている現実の辛さと向き合わずに済むのかもしれません。

ダイエットの話も同じような傾向があり、体重を落とすには食事を減らし運動するしかないと誰もが知っている事実があるのに、なぜか怪しげなサプリメントやダイエット器具を試している人がたくさんいます。

 

がん患者の45%が民間療法を利用しており、月に1万円以上使っているひとも少なくありません。がんの補完代替療法クリニカルエビデンスによると、平均出費は5万7千円だそうです。しかし根拠が示されている民間療法はほとんどありません。




サプリメント

民間療法の中で最も多いのがサプリメントです。最も手軽に行うことができる民間療法です。一定の有効性があるサプリメントをこのサイトでも紹介しています。ω-3脂肪酸(エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸)は悪液質の進行を抑える効果があるようです。しかし、効果がないという報告もあり、確固たる科学的根拠はありません。

知っておいてほしいのですが、現在のサプリメントの中で寿命を延ばす確固たる科学的根拠をしめしたものは1つもありません。

エイコサペンタエン酸が効くかもという記事

マッサージやヨガ

サプリメントの他にもマッサージ、ヨガ、鍼灸を利用する方もいますが、これらも寿命を延ばす効果はありません。もちろん、マッサージをしてもらっているときは気持ちがいいし、ヨガの後は気持ちがすっきりします。しかし一時的なもので、長期的な効果は期待できません。

マッサージを行うと、一時的に痛みが軽減する効果があるようです。睡眠障害を改善する効果もあると。

一時的に気持よさを感じるために行うのであれば問題ありませんが、長期的な効果はないようです。

 

ホメオパシー

ホメオパシーとはレメディを投与し自然治癒力を高める治療であり、海外ではよく認知されている方法です。しかし、科学的な根拠は明確に否定されており、ガンの縮小などには効果はありません。ちょっとミステリアスな治療に思えますが、日本の漢方みたいな感じでしょうか?

レメディとは薬草や鉱物など様々な物質から作られており、その数3000種類以上あると言われています。

日本ではあまり馴染みがありませんが、わざわざ海外にホメオパシーを受けに行く方もいるようです。

 

冷静に考えればめちゃくちゃな治療法も、死という恐怖から逃れるための行為であり、責められません。現代医療の治療が行き詰まったとき、どう死に際を過ごせるか患者力・家族力がためされます。

まとめ

人は死という恐怖から逃げ出すために、ミステリアスな治療に妄信し、救いを求めます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。