胃がんの末期症状の特徴




ガンの終末期は共通した症状が多いですが、ガンの発生場所によって症状が異なるものもあります。

胃ガンであっても、脳転移や脊椎転移による半身不随などの症状がなければ、普通の生活が送れることがほとんどです。

胃がんは食べ物が通らなくなるという症状があり、まだ食欲があるのに食べれないことがあります。胃がんの末期症状の特徴について解説させて頂きますね。

胃がんの末期症状の特徴

  1. 悪液質の進行が早い
  2. 食べ物が通らなくなること
  3. 腹水
  4. 貧血
  5. 痛み

 

胃がんのタイプにもよるが、比較的悪液質の進行がはやい

胃ガンは比較的進行が早い場合が多く、悪液質も進行しやすいです。

食べ物の通過障害もあり,たくさん食べることが出来なくなることも相まって、体重減少が進みやすいガンです。

胃ガンは進行が速く、急激に悪液質を引き起こすため多くの胃ガンの末期患者は痩せています。

数ヶ月で体重が10㎏以上も落ちることもまれではありません。最期の一ヶ月になっても体重の減少は止まらず、筋肉と脂肪がみるみる減っていきます。

 

顔や上半身は痩せてきますが、下半身は浮腫によりむくんでいることが多いです。腹水もたまりやすいので、下半身は重く、上半身は痩せているようなアンバランスな体型になります。

胃ガンの場合も食べれなくなってから3週間から一ヶ月以内に臨終を迎えることが多いようです。

ただし、胃が詰まったことが原因で食べれなくなった場合は、もう少し余命が長いです。濃い栄養の点滴など栄養管理をしっかりすれば何か月も生きることができます。

消化管の通過障害

末期になるとガンで胃が固くなることや、大きくなることによる通過障害の症状が目立ってきます。

胃ガンが進行すると、胃が伸び縮みすることのできない筒になります。とくにスキルス胃がんはカチカチの管となるためたくさん食べることが出来なくなります。

胃の動きは悪くなり、食べ物が入っても消化する働きは弱くなるでしょう。

最後の一ヶ月になると悪液質により食欲がなくなるし、胃が膨らまないことによる食事量の低下も見られます。

量の食べ物でもすぐに満腹になり、胃袋に食べ物 が停滞するような感じが続き、おなかがなかなか空きません。

胃がんは吐き気も生じやすいことが多いです。おそらく胃の中のものが腸に移動しないからだと思います。

特に消化の悪いものを食べるとすぐにつかえた感 じになってきます。ゆえに胃ガンの患者は、おかゆなどの消化によいものを好んで食べるようになりますし、柔らかいものしかおなかの収まりがよくありません。

まだ余命が吸うヶ月以上あるのに食べることが出来ないのであれば、栄養を中心静脈から点滴で補充することが出来ます。

 

場合によってですが、ガンにより胃が完全に詰まってしまうこともあります。詰まってしまえば、飲むことも食べることもできなくなります。

完全に胃が詰まってしまうと唾液すらも飲み込むことができなるため唾液を口から出さなくてはなりません。24時間、唾を出し続けるようになります。

自分のつばが原因で吐き気を催すこともあります。

ガンによって胃が詰まってしまうのは辛い症状の一つです。

 

胃がんの終末期には腹膜転移による小腸や大腸の腸閉塞も生じることがあります。いわゆるイレウスです。まだ余力があれば、手術で人工肛門を作ることがあります。

 

腹水

胃がんは横隔膜より下で発生するガンですので、終末期には腹水が現れます。栄養状態が悪く腹水がたまりやすいこともあり、コントロールは難しいです。

通過障害もあり、腹水パンパンだと、食べることは難しくなります。

 

貧血

胃ガンでは時に致命的な出血を生じることがありますが、頻度としてはそれほど高くないようです。

胃がんは鉄分の吸収が悪くなり、ガンから出血しやすく、栄養状態も不良であり貧血気味になります。多くのガン患者は貧血気味になりますが、胃ガンの患者はとくに貧血であることが多いようです。

貧血だと疲れやすく、ガン悪液質も加わり、強いだるさが襲ってきます。




胃ガンの痛み

胃ガンは腹と背中に痛みを生じることが多いようです。他のガンと同様に最終段階になるまで疼痛コントロールは難しくありませんので、モルヒネやオキシコドンの飲み薬で普段通りの生活を送ることが可能です。

先も述べましたとおり、最期の一ヶ月にはいると薬を飲むことが出来なくなり、飲み薬での疼痛コントロールが難しくなります。

 

病院では医療用麻薬の持続皮下注射を行うことができるので、それほど疼痛コントロールに難渋することは少ないようです。

しかし、自宅で最期を迎えたいという方は、モルヒネなどの麻薬性鎮痛薬の持続皮下注射が行える在宅医師を探し ておかないといけません。

フェンタニルパッチのような張るタイプの医療用麻薬もありますが、胃がんの場合はオキシコドンやモルヒネの方が痛みをコントロールしやすいようです。

 

ここまで読んでいいただきありがとうございます。胃がんの終末期に関してもっと知りたい方は、関連記事欄を参考にしてください。




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