肝臓ガンの末期
肝臓ガンは肝機能が奪われるため、いろいろな体の不具合が生じてきます。
肝臓ガンの末期患者は腹水、腹の張った感じ、疲れやすい、食欲不振、貧血、黄疸などの症状で苦しみます。
しかし、かなり進行しないと症状がでません。肝臓癌は大きくなっているのに、症状がほとんどないということもあります。だるい程度の方は多いようです。
症状が出たときは治療不能になっている場合も少なくありません。
肝臓ガンと言うのは症状が出にくいガンであり、最期 の一ヶ月ぐらいまで痛みもなく普段どおり生活できる場合もあります。
初期の肝臓ガンであれば放置してもかなり長い間(数年間)無症状で過ごすこともありえます。
しかし、最期の一ヶ月は肝臓の働きが不十分になり老廃物が溜まることで様々な症状をき起こします。肝臓がんで黄疸が生じ始めたら、お別れが間際である兆候です。
肝臓がんの末期症状の特徴
- だるさ
- 意識障害・肝性脳症
- 黄疸
- 腹水
- 痛み・発熱
- 破裂のリスク
だるさ(全身倦怠感)
老廃物が溜まるので疲れやすくなり、体がだるく感じるようになるでしょう。
初めはちょっと疲れやすい程度ですが、臨終近くになると、黄疸が強くなり、なんともならない体だるさを訴える方が多いようです。
眠っても眠っても疲れが取れません。
体を動かすとだるさが強くなるので、眠らず、ベッドの上で目を閉じたまま過ごすようになります。
会話することも苦痛であり、喋りたくなくなるという人もおおいです。
体がだる過ぎて、うめき声を上げ場合もあるぐらいです。
自分で体を動かすこと苦痛が増えるので、体の向きを変えたり、体を擦ったりすることで少し楽になります。
体のだるさは現代の医学ではコントロールが難しく、大変辛い症状の1つです。
肝臓ガンの終末期の辛い体のだるさに対し、有効な治療方法はほどんどありません。
肝性脳症
肝臓の働きが悪くなるとアンモニアなどの老廃物を処理することができなくなります。
アンモニアのような老廃物が体に溜まるようになると、意識の障害があらわれます。アンモニアが脳細胞に有害だからです。
肝臓癌により肝機能が著しく低下すると、手が震えるようになり、意識も薄れ、幻覚を見るようになります。
意識が薄れ、自制心がなくなり、幻覚が見えるようになると暴れたり暴言を吐いたりする方もいます。性格が攻撃的になることがあり、周囲の方は困惑するでしょう。
症状に波があり、良くなったり悪くなったりします。
肝性脳症があらわれる病状の時は、体のだるさも合併することが多く、「殺してほしい。終わりにしてほしい。」と懇願されることもあるそうです。相当辛いのだと想像できます。
肝臓機能の悪化が進行し、脳の症状が強くあらわれると、傾眠傾向になります。声をかければ目をあけるが、すぐに目を閉じてしまう状態となり、最終的には眠ったままになります。
黄疸
肝臓がんの患者に黄疸(顔が黄色くなる)症状が現れたら、いよいよお別れが間近というサインです。黄疸は肝臓がビリルビンを排出できなくなり、体内に溜まりだすと生じるサインです。
ビリルビンが排出できないということは、肝臓の他の機能も破綻してきています。
黄疸が見られたら、肝性脳症やだるさなどの他の症状も合併しやすくなります。
黄疸は皮膚のかゆみを生じます。
肝臓ガンと腹水
腹水は肝臓ガンの辛い症状のひとつです。腹水が溜まると腹が張り、腹が張ると食欲がなくなります。いわゆる腹部膨満感です。
腸が圧迫され、吐き気が出てくることがあります。
腹水が少しでも 減ると症状が改善することから、利尿剤を使って腹水を少なくするしたり、痛み止めを使って張りを軽減するという治療をします。
最終的には飲み食いできなくな り、体中の水分が減ってゆくと腹水は減り、腹の張りが楽になります。
腹水があり、飲み食いができない段階になると点滴をしてあげたくなりますが、腹水が増えるだけ で苦しさが増し、辛い症状のまま過ごさなくてはならないでしょう。
痛みと発熱
肝臓癌の患者の中には右の脇腹や右の背中に強い痛みが生じることがあります。
発熱は肝臓癌では多い症状の1つです。いつ生じるか分からないので、コントロールが難しく辛い症状です。毎日数時間だけ発熱するという変わった発熱の仕方もあります。
肝臓の末期症状の治療は難しい
体のだるさ、意識障害、腹水など肝臓ガンの終末期になって出てくる症状は有効な治療がすくないです。
痛みや発熱は鎮痛剤や解熱剤でコントロール可能な場合が多いようです。
破裂のリスク
肝細胞癌は破裂するというリスクがあります。ある日突然、出血しておなくなりになることがあるということも心に留めておいてください。
肝臓癌の症状は、正常な肝臓が足らなくなったことが原因であり、複雑な肝臓の機能を補充することは難しく、家族としても心苦しい時間が続くことでしょう。
多くの肝臓ガンの患者は最期の数週間までは普段どおり生活できる方が多数です。余命数週間になると急激に元気がなくなり、辛い症状と向き合うようになります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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