終末期に生きがいを感じるには?




終末期の生き甲斐になること

終末期になると、将来の短さに悲観し、何を生きがいにしていいのかわからないという意見をよく耳にします。

癌という病気は、ある程度将来が予測できます。逆に言えば、自分の死がおおよそ予測できてしまいます。将来を悲観し、毎日ゲームや映画ばかり見て現実逃避している若いガン患者を見たことがあります。

終末期に生きがいなんて感じられないと思っている患者は少なくありません。

「生きがい」というと大げさかと思いますが、終末期でも前向きな気持になるために何をするといいかわからないという人は多いのかもしれません。その気持ちはとてもよくわかります。

しかし、実はとても簡単に前向きになれる方法があります。

「何かを作る」という行為です。特に残される人たちに何か作り残しておくことは、本人にとっても生きがいになりますし、家族にとってもかけがえのない形見となります。

終末期のつらい時期に、残されてゆく人たちのために、残してゆくものを作ることはそれほど難しく考える必要はありません。

手紙を書いたり、簡単な工作、クラフトでいいのです。何か作る作業を探してみてください。きっと良い方向に気持ちが向くはずです。

作業というの単調な行為がポイントです。すごいクリエイティブな作品を作る必要は全くありません。ちょっと手を動かすだけで、びっくりするぐらい気持ちが上向きます。

簡単にできる作業を紹介しますね。

生きがいを感じるための作業としての手紙

生きがいを感じるために、「作る」という行為はというのはとても良い方向に気持ちがむきます。手紙や日記など書くという行為も作るという行為です。紙と鉛筆さえあればできますし、後から何度でも読み返すことができます。

残された時間が少なくなり、優先順位的にやるべきことがたくさんあるかもしれませんが、残されるものに手紙を書くことは最優先事項です。

わたしの知り合いで、大切な家族を失った後、最後に書いた手紙を何度も何度も読み返し、辛い気持ちが少し和らいだという話を聞きました。その話を聞いてから、なにかすることがないか?と尋ねられたら、まず第一に手紙を書くことを勧めています。

 

手芸

残された時間が少なくなってからもでも、残せるものを作ると良いと思います。

女性であれば刺繍などの手芸はおすすめです。終末期になると力がなくなるため、硬いものを切ったり、外で作るような大掛かりなものは作れません。

刺繍はそれほど力が要りません。終末期になると細かい作業をする筋肉も落ちますので、上手に作ることは難しいかもしれません。単純なデザインであれば、男性でもできます。

 

絵手紙や塗り絵

絵手紙も簡単に作ることができます。文章を書くことが苦手なら絵をかきましょう。

上手に画けないと心配する必要はありません。そのような方は大人の塗り絵をしてみましょう。非常にに心が落ち着きます。

本屋や文房具屋には、幻想的なイラストの塗り絵が置いてあります。

俳句

最期の一か月ぐらいになってしまうと、細かい作業は難しくなります。手芸は難しいかもしれません。そのような時おすすめは俳句作りです。

俳句は日本人なら誰でもなじみがあります。紙とボールペンがあればだれでも作れます。

俳句を書くには感覚を研ぎ澄まし、自分の今の気持ち、感じたことを17文字にする作業です。

俳句を作ったら、その時あった出来事を一緒に書いておきましょう。孫が見舞いに来てくれた後に書いた俳句であれば、孫のことを思って作った俳句です。

上手な俳句を作る必要はありません。あなたがお亡くなりになってしばらくは辛い時期があります。しかし、いつか終末期に作った俳句は、きっとあなたのことを上手に思い出してくれるきっかけになると思います。

生きがい
何か作るという作業は前向きな気持ちを生みます。大げさな言い方をすれば、生きがいを感じれるようになります。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。この他にも家族としてできること、よりよく過ごすための記事が多数アップしてあります。お役立てください。

末期に写真を撮っておくこと、飾っておくこと

2018年2月24日