大切なご家族を失ってから、このサイトに訪れてくれている方も多いようです。
ご家族がガンという大きな病気にかかり、徐々に体力が失われ、どのような気持ちでこの世を去られていかれたのか、よく理解できたという意見を頂きました。
自分の家族がどのような気持ちでこの世を去ったのか理屈で理解し、喪失感から立ち直るきっかけになったようです。
グリーフケア
大切な人をなくしてしまった時の深い悲しみをグリーフとよびます。グリーフにはいろいろな段階があります
その時は強い悲しみであっても、時間が経つと、最終的に上手に故人のことを思い出せるようになります。
多くの人は時間とともに深い悲しみから立ち直ります。手助けをグリーフケアと言います。グリーフケアは基本的には寄り添い見守ることと、感情の肯定、昔から行われている慣習を行うことです。
そばに誰か居ることが助けになります
大切な人を亡くした直後は、喪失感により何もしたくないし、現実なのかよくわからない時期があります。
喪失感が強いときに、下手な慰めや応援は意味がありません。しっかりとした気持ちになるまで様子を見守る方がよろしいかと思います。
感情が入り乱れ、急に悲しくなり泣きじゃくり、すっきりすると、しっかりした気持ちになるんだけれど、またしばらくすると悲しくなったりと、感情が入り乱れるときがあります。
このような時は素直に感情を受け入れる方が良いとされています。強い感情を肯定してあげることは重要です。
我々日本人は感情の表出が少ない民族です。しっかり感情を出す方が深い悲しみからの立ち直りが早くなると考えられているようです。
儀式やお別れ会に参加し、故人を偲ぶことは深い悲しみから一歩前に踏み出すために役に立ちます。
日本(特に仏教)では、臨終、納棺、お通夜、葬儀、納骨、初七日、49日と手順をおってお別れをする風習があります。神道では10日ごとの霊祭があり、キリスト教では3日目、7日目、30日目に追悼ミサが行われます。
昔から、段階的な儀式により故人を偲び、深い悲しみから立ち直るきっかけにしていたのでしょう。
亡くなった後のことを予習しておくと、心の準備ができます。また、手順を知ることで、無駄が減り、後悔がすくなくなります。
お別れの心づもりをしておくと、深い悲しみから立ち直るのが早くなると思っています。
ガンで家族を亡くした方
ガンは最期の1〜2ヶ月ぐらいで急激に体力が低下し、死を迎えてしまいます。そのため、残された家族としては心の準備ができていないことがあります。
「もう少しそばについていたら、安心した気持ちでこの世を去れたのでは?」とか、「寂しい気持ちで最期の時を過ごしてしまったのでは?」という後悔の念を抱いている方がいます。
最期の迎え方、死ぬ時の感覚を読んでいただければ、さほど辛い気持ちでこの世を去ることはないと理解していただけると思います。
意識状態が悪化する前兆に寂しさが強くなる時期はあります。その時はそばについてあげた方がいいかもしれませんが…。
後悔があると上手に故人のことを思い出せなくなります。このサイトの記事を読み、後悔の念が少しでも減らせたらと願っています。
1年経っても深い悲しみから立ち直れない場合は、専門家のカウンセリングを受けるという方法もありますので参考にしてください。
リンク:日本グリーフケア協会 http://www.grief-care.org/care.html
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。