正確な余命予測や、今後の展開について知りたくないと考えている方がいます。
ご家族の中には、ご本人に正確な展開を知ってほしくない、死んでゆくストーリーを知って欲しくないと思っている方も多いのではないでしょうか?
正確な余命予測は逃げ場をなくし、精神的に追いつめられてしまうかもしれないという不安があるからでしょう。
しかし、余命を把握したくないという考えは、正しい選択ができなくなり、余命を縮めてしまう結果になることもあります。
このサイトでは、余命予測を勧めています。
なぜなら、あとどれぐらい時間が残っているか正しく理解し、積極的に病状を把握すると、終末期に無理な治療をするという選択をしなくなります。
現状を正しく把握することで、精神的にも体力的にも余力のある状態で終末期を過ごすことができると考えているからです。
しかし、正確に余命が分かるのは最後の一ヶ月ぐらいです。
まだ何年、何ヶ月と余命があるときから、どれぐらい生きられるのか、どのように死んでゆくのか(どのように生き抜くのか)という人生観や死生観について家族と話し合っておくと、無理のない人生のエンディングを迎えれます。
余命予測をしないと、無駄な時間をすごしてしまう
余命予測をしないがんの末期は目的地も知らされないまま、船旅に出るようなものです。
いつどこで旅が終わるか分からない状態では旅を楽しめません。毎日の生活も辛くなります。なにより、貴重な時間を無駄に過ごしてしまうでしょう。
行き先と航海時間がある程度わかっていれば、途中の港や船旅で何ができるか、何をしたいか考えますよね。
余命を知りながらの生活は楽ではありません。しかし、残された時間が分かれば、自分にとって正しい選択ができます。
わたしはガン末期はどのような展開で死を迎えるのかを知っておく方が、人生最後の時間を悔いが少なく過ごせると信じています。死の過程を知ることは恐ろしいことかもしれませんが。
ピアサポートなどを利用する
ピアサポートとはガンと戦っている人やがんを克服した人がサポーターとなり、がん患者の心のケアを行う仕組みです。
余命予測をしておけば自分で自分の生き抜き方を決め、自分と家族で人生を全う出来るものと信じています。
もし、余命予測をしなければ、時間と不安があなたを支配し、後悔が増えてしまいます。
今後の展開を知ってしまうのは辛く、悲しいことです。このサイトの内容を読んで、こんなこと知りたくなかったと感じている人もいらっしゃると思います。
余命予測したくないと感じている方は、自分たちだけでガンという苦痛、重荷を背負いすぎているかも知れません。
自分と同じような立場の人の話を聞いたり、聴いてもらうことで気持ちがずいぶん軽くなると思います。
地域にあるピアサポートやがん患者の会などに参加してみてはいかがでしょう。
ピアサポートに話を聞いてもらったり、患者の会に参加し、気持ちがずいぶん楽になったという人は多くいらっしゃいます。がん患者やがん患者の家族の気持ちは当事者にしか分かりません。
多くの人を看取ってきたお医者さんや看護師さんたちでさえ、本当の根っこの部分では共感できません。寄り添うことや力強く支援することでしか,患者さんたちを支えられません。
患者自身やご家族がしっかりと今後の展開を理解し、先に進んでゆけることを願っています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。