家族を看取るという辛さと向き合うために準備しておく3つのこと




看取る辛さを減らすには死への準備期間を作る

大切な人を失うかもしれない家族たちは、病んでいる人と同じように辛い思いをしています。

一日でも長く生きてほしいと願うのが当然です。しかし、残念なことですが、ガンの進行は止まることはありません。

病が進行し、症状が強くなるにつれて「お別れが近づいてきているかもしれない」と薄々感じるようになってきているはずです。

わたしたちは知らず知らずのうちに、患者の体力がなくなり、症状が強くなってゆくにつれ、心の準備をしています。

この心の準備期間が深い悲しみを和らげることに繋がります。

もうお別れが近いかもしれないと心の準備をしていても、後どれぐらいのこされた時間があるのかどんなふうにお別れの時が訪れるのか分からず不安になると思います。

病んでいる人が意識がある間は話も出来ますが、だんだん眠っている時間が増えてくると何をしてよいやら分からないという方もいると思います。

なぜこのような状態になっているのかわからないと不安になります。

ガン末期患者たちが辿る経過を理解しておけば、避けられない運命や宿命を受け入れる準備ができますよね。

また、患者の周囲の人と状況を把握すると、不安が軽減するので、家族間で話をしておくことは重要です。

逆に、家族間でコミュニケーションを取っていないと、トラブルのもとになります。

ここの記事では、家族を看取るつらさに備えるためには、①急変への備え、②臨終までの経過の理解、③家族で状況を共有するという3つの準備をしておくと、家族を看取るという辛さをすこし和らげる効果があると思います。

①急変に備え心の準備をしておく

がん患者の多くは穏やかに臨終を迎えるのですが、1割ぐらいの方は急変によりお亡くなりになります。

「急変するかもしれない」と心に留めておくことは、深い悲しみを受け止めるために非常に重要です。がん患者の多くは、だんだん体が衰弱し、死ぬことになります。わずかですが、出血や腸閉塞、脳梗塞、肺塞栓などで急変する人もいます。

大きな病気を抱えてるのですから、いつ急変してもおかしくないという心づもりをしておかないと、強いショックを受けてしまします。

他のページにも書かせていただきましたが、食事が出来ない、頼りなくなった等の症状が見られるようになったら、一日、一日が特別な日であるように過ごす気持ちが大切になります。

それに加え、急変することもあるので、毎日が掛け替えのない日になるかもしれないと思って過ごしてほしいのです。

②病んでいる人の状態を把握し、臨終までどのような流れかを知っておく

このサイトには簡単にできる余命予測の記事があります。

この記事参考にすれば、今どれぐらいの時期なのか、余命はどれぐらい残されているのかを予測することができます。

自分の予測を確実にするために、看護師や医者に確認しましょう。

医者や看護師とコミュニケーションを自分から取らないといけません。

「医者や看護師は何も教えてくれない!」と言われる方がいます。

医師や看護師から毎日病状の説明をしてくれたという話はあまり聞きません。

医師が回診に来たとき、家族が患者のそばにいれば話ができますが、医師と家族のコミュニケーションは週1ぐらいが普通かもしれません。

大切なことを教えてくれなかったとか後悔しないためにも、積極的に話し合いの場を設定するべきです。

家族として悔いが残らない看取りをしなくてはなりません。医者や看護師から残された時間は数週間ですよとか後一週間ですよと説明されることはありません。自分たちから確認しないと正確な予測は教えてくれません。

「あの時、もっと近くにいて、世話をしてあげればよかった」というような後悔は、深い悲しみから立ち直るのに時間がかかることになりかねません。自分の予測とお医者さんの予測があまりにかけ離れていると悲しみが深くなってしまいます。

病気の本人は、お別れが近づくにつれて「つらさ」が徐々に減ってゆきます。終末期の症状についての理解を深めておくと、ジタバタせずに、静かに最期を迎えることが出来ると思います。

そのために、このサイトの余命予測、終末期の症状についての情報を確認しておくことはとても有意義です。

 

③家族全員で情報を共有しておく

辛さを皆で分かち合うと、心の負担が軽減したという体験は誰もがしたことがあると思います。

病んでいる本人だけでなく、周りにいる家族全員がつらい思いをしていると思います。

病んでいる本人の状況を家族みんなで分かち合い、悩みも分かち合うことでお互いのつらさを共有することで少し気持ちが楽になると思います。

家族全員が同じ時間を作ることは難しいかもしれませんが、出来るだけ多くの人が医者の説明を同時に受けることで、情報の混乱が少なくなり、要らぬ心配や不安が減るかと思います。

 

遠方にいたりすると、直接医者の説明を受けられず、間接的な説明を受けることになります。

間接的な説明は部分的かつ説明を受けた人の主観的な要素があります。家族からの説明では、イマイチ理解できず、不安や不満が生じかねません。

本人がお亡くなりになった後につまらない気持ちになったり、遺恨を残さないようにしましょう。

状況や方針を共有し、家族みんなで悩みを分かち合うことでお別れのつらさが軽減します。

末期ガン患者にとっても、家族にとっても、死は避けられないものです。皆で間もなく別れゆく方の人生を見直したり、人生の意味について深く考えると、個人を失う辛さを皆で共有できます。

最後の時間に、個人の思い出話をしたり、情報を共有することはとても意味があることだと思っています。

家族との永遠の別れが近くなってきていることを受け入れられず、どうしてよいか悩まれる方もいるでしょう。

出来るだけ時間を作り、出来る限りのことを患者にして、出来る限り時間を共有することでしか、悲しみを払拭する方法はないのかもしれません。

お別れする方の近しい間柄の間で今後のことについて話し合うきっかけを作り、悲しみを共有すると前向きな気持ちになれる場合があります。

1人で抱え込むのはよくありません。

家族で辛い今後のことを話し合うきっかけのテーマとして、「葬儀」があります。葬儀は絶対避けて通れませんし、皆が心のなかで話し合わないといけないなと思っていることです。

一人で考えなくてはならない立場の方もいるかもしれません。そのような時は、お別れの準備として、今後絶対しなくてはならない葬儀の準備や予習を行なってしまうと、辛さを向き合う準備がでるようです。

将来かならずお世話になる葬儀屋は、これから起こりうる事態について相談にのってくれます。一人で抱え込むことが減るでしょう。

家族を看取る辛さは計り知れません。特に病状が悪化し、残された時間が短くなればなるほど、お別れした後のことを考えたくなくなります。

お別れした後辛い思いを少なくするためにも、心の準備、やらなくてはならないことの準備をしておく方が穏やかな気持ちで、看取ることができるでしょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

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