がん悪液質に対して医学的に強い根拠のある治療法はほとんどない。
このサイトでも紹介している、EPAやHMBやプロテインは効果が有るかもしれないので、もし著しい体重減少がなければ試してみる価値は十分あります。
アナモレリンという新薬が注目を集めている。
悪液質に効果が有るアナモレリンについて
グレリン受容体作動薬であるアナモレリンは、がん患者の食欲低下を改善し、倦怠感(疲れやだるさ)を改善し、体重を増加させる効果があり、現在治験が進んでいる。
グレリンとは空腹時に胃から分泌されるホルモンであり、頭に作用して空腹感を感じる作用がある。悪液質の影響でグレリンが分泌されなくても、アナモレリンを投与することでお腹がすいて食事が進むという仕組みです。
どれぐらいの効果があるのか
6ヶ月以内に5%以上の体重減少の54人の肺がん(小細胞癌ではない肺がん)患者を対象とした研究で、アナモレリンを投与した群は除脂肪体重が増えたという結果が得られたと。
除脂肪体重が増えたとは、ざっくりと申し上げまして筋肉が増えたという意味です。
他にも食べてもスグにお腹がいっぱいになりにくくなったり、食欲が増えたり、食事がおいしく感じるなどの自覚症状の改善があったと。
残念ながら、生存期間(寿命)は伸びません。結果からすると、健康寿命は延びそうです。
大きな副作用もなく、ガンが進行し悪液質になっても長い間食事を楽しめるようになるかもしれません。
小野製薬のホームページによると、アナモレリンはまだ治験の段階です。早く販売してほしいですね。
もし、痩せが進行してきていたり、食欲がなくなってきているのであれば、無理をして食べると辛くなります。辛くなってはいけませんが、果物の匂いを楽しんだり、口に冷たいモノを入れるなどの工夫で食事は出来ないけど、食を感じれます。是非試してください。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
悪液質に関する記事だけでなく、ガンの終末期に関わる症状についての記事がありますのでお役立てください。