終末期に生じるしつこい「しゃっくり」ついて

シャックリ




終末期のしゃっくりは治りにくい

普段しゃっくりは長くても数時間で治ってしまいます。しかし、がん患者の場合はガンが横隔膜や神経を刺激したり,腹水が横隔膜を押し上げていることが原因なので治りにくしゃっくりです。

末期がん患者では、一度しゃっくりが始まると数時間は止まらない、酷い場合は一日中しゃっくりが止まらないという人もいます。

ご飯を食べたり、水分を摂ると胃が膨らむとしゃっくりが始まったり、冷たいモノを飲むとしゃっくりが始まるなど、きっかけがハッキリしている場合もありますが、よくわからない場合も少なくありません。

健康な人のしゃっくりは、ちょっとしたきっかけで横隔膜がけいれんしているので、しばらくするとおさまってしまいます。48時間以上続くしゃっくりはよくない原因が潜んでいる場合があります。

シャックリの原因になりやすいガンは、食道癌、肺がん、胃がんです。腹水が多くなる病気も原因になりやすいといわれています。

脳転移によってしゃっくりが出るケースもありますが、原因はよくわかりません。

不思議ですが、難治性のシャックリで困っているのは男性が多いようです。




終末期のしゃっくりの治療法

きっかけがハッキリしている場合は、避けたほうがいいのですが、原因が食事や飲水なので回避が難しい場合が多いです。

ゆっくり食べたり、ゆっくり飲むなどの方法が有効な場合もあります。特に冷たすぎるものは避ける方がいいでしょう。少し温めたお茶、白湯を飲むとしゃっくりを引き起こしにくいようです。

民間療法ではありますが、コップの反対側の縁から水を飲むという方法は簡単ですので、1番最初に試してみてください。コップを両手で持ち親指側でなく、人差し指側のコップの縁から水を飲むだけです。

頭を下げて、コップの反対側に口を付けて飲むと、腹筋が収縮するためシャックリが止まると。

わたし的に治癒成功率が非常に高く、シャックリが出たら必ず行なっています。

 

他にも、鼻から痰を吸うチューブを入れて、喉の奥を刺激すると嗚咽が走り、しゃっくりが止まるという荒療治があります。「オエー」となるぐらい喉の奥を刺激してください。

鼻に綿棒を突っ込んで、コチョコチョさせて、くしゃみを出すと止まるという荒療治もあります。

これらの方法は一時的に効くのですが、難治性のしゃっくりの場合、スグに再発します。

 

薬物療法

メトクロプラミドという嘔気止めは、胃の動きを良くし、胃の中身の排泄を促進します。胃の圧が下がれば、シャックリが止まる場合には効果が有ります。

局所麻酔薬のキシロカインを注射するとシャックリが止まるようです。神経や横隔膜の神経の興奮を抑える作用によるものです。よく効きくようですが、入院してないと投与してもらえません。

漢方薬の半夏瀉心湯や芍薬甘草湯にもシャックリ(吃逆)に効果があるようです。終末期は薬が飲みづらくなります。細粒のエキス剤であれば、お湯に溶かして飲むと飲みやすいです。

コントミンにも吃逆に効能記載がありますが、終末期のシャックリには効果が薄いようです。

総じてですが、シャックリ対する薬物療法は劇的に効果あるとはいえません。

シャックリを100回すると死ぬ

シャックリを100回すると死んでしまうという迷信があります。長い間シャックリが止まらない場合は、ガンや大動脈瘤など大きな病気が潜んでいる場合があります。ガンでない人が、48時間以上シャックリが続く場合は病院で原因を調べてもらいましょう。

100回シャックリしたら死ぬというのは昔からの知恵でしょう。

100回シャックリしても死にませんが、体力を消耗します。少しでも楽に過ごすために、参考にしていただければ幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございます。




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ABOUTこの記事をかいた人

死生観、終末期、緩和ケアの研究してます。死の過程の知識を深め、家族の力をアップし、医師とコミュニケーションを取り、医療サイドと家族サイドの見解を一致させることが終末期を穏やかに過ごす要素だと信じております。