死ぬときはどんな感じなんだろうか?




死ぬときはどのような感じがするのでしょうか?

どのように死という瞬間を迎えるのかということを考えたことがありますか。

死んでみないと分からないと言ってしまえばそれまでなんですが、ある程度客観的に死の直前の感じを説明することは出来そうです。

 

映画やドラマで役者が臨終を演じることがありますよね。

病気の妻:「ありがとう。あなたの妻でよかったわ…」ガクリ。

長女:「オカーサーン。」

夫:「オイお前。しっかりしろ。」(肩を揺すりながら。)

 

かくも映画のごとく死の瞬間を迎えることはありませんし、ありえません。絶対に。

死ぬ直前までしっかりお話はできませんし、しっかりした意識が残ることはないと思ってください。

死ぬ直前は眠っているか、目を開けていてもボンヤリとした感じになっています。ボンヤリとは目は開いているけど、考えていないような状態です。

死ぬ直前は、耳からの音の入力だけが頭に入っていくけど、ちゃんと理解することはできない状態です。だから、最期の時は音に単純な反応を見せても、「あなたの妻でよかったわ」というような高次元な反応は見られません。

夕刻までは話ができたのに、夜になったら意識がなくなり、夜中にお亡くなりになったという方はいますが、普通の経過で死ぬ直前まで意識がしっかりしていることはありません。

死ぬ直前は寝ているのです

死ぬとき不安にならないか、恐怖で満たされているのではと心配している方も多いと思います。

お亡くなりになる数時間前から寝ています。

お亡くなりになる一週間前ぐらいから、目を開けていても意識をしっかり保つことは難しくなっています。残されている時間が短くなるにつれ、寝ている時間が増えていきます。

1週間ぐらいはボンヤリとした感じで過ごすのです。頭がボンヤリしているとき、強い不安を感じたり、悲しみを感じることはできません。

逆を言えば、残されている時間が1週間以上ある方は不安や強い恐怖を感じるかもしれません。

大事なことなので、何度も書きますが、人間は死の直前までしっかり目が覚めている状態を持つ事はできません。

ちょっと詳しく書くと、お亡くなりになる数時間前には心臓の働きも弱くなり、血の巡りが悪くなります。手足が冷たくなり、頭への血流が減ってきます

頭への血流が減るにつれて脳の活動も段々悪くなり、ボンヤリし、眠くなり、最期には眠ってしまいます。

脳の活動が低下しているときというのは朝起きたとき頭がボンヤリする状態がイメージしやすいかもしれません。目が覚めた時の感じが継続すると考えてみてください。その状態がお亡くなりになる方の覚醒状態に近いと思っています。

あなたが学生のころ、授業中に眠たくなり、眠ってはいけないと思いながら眠たい眼をこすったときのことを思い出してほしいのですが、うつらうつらしながら講義を聴いている限り、講義をしている先生の言っていることが頭に入ってくることはありませんよね。

ウツラウツラしているときは、悲しく感じたり、強い不安を感じることもほとんどありませんよね。

死ぬ直前に死の恐怖で脅えた顔になることはありえない

深く考えることができないので、病気の本人がすごく悲しくなったり、不安にかられたりできないんです。

死ぬときは何も感じれない

死を迎える数週間前に、「まだ死にたくないよ」と訴える患者はいるでしょう。しかし、死ぬ直前に死にたくないと考えることはできないのです。

死ぬ間際に、「死が怖いですか」という質問を投げかけたことはありませんが、眠っているような状態の方にそのような質問を投げかけても答えてくれないでしょう。

本当に死ぬ間際は頭の機能が低下しているために「まだ死にたくない、悲しい。怖い。怖い。」と訴えることはできないのです。

穏やかに眠るように意識を失い、臨終を迎えると思ってください。

ガンの死に方の多くは、穏やかな死の迎え方を理解していただけたでしょうか。ここまで記事を読んでいただきありがとうございます。

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もっと理論的に「死」について考えたい方は上の書籍を参考にしてください。




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